いつも「いい顔」で過ごす方法

「顔訓十三か条」


 以下は、東大工学部の原島博教授の「顔訓十三カ条」である。

 @自分の顔を好きになろう
 A顔は見られることによって美しくなる(刺激と緊張が必要)
 B顔は褒められることによって美しくなる
 C人と違う顔の特徴は自分の個性(チャームポイント)だと思う。
 Dコンプレックスは自分が気にしなければ他人も気付かない(気にするから不自然に)
 E眉間に皺を寄せると胃にも同じ皺ができる(ストレスは内臓と直結)
 F目と目のあいだを広げれば人生の視野も広がる
 G口と歯をきれいにして心おきなく笑おう(破顔大笑が最高のストレス解消策)
 H左右対称の表情作りを心がけよう(無理な作り笑いが顔をゆがます)
 I美しい皺を人生の誇りにしよう
 J人生の三分の一は眠り。寝る前にいい顔をしよう(悩みは不眠のもと)
 K楽しい顔をしていると心も楽しくなる
 Lいい顔、悪い顔は人から人へと伝染する
毎日いい顔で過ごしたいものである。


これが最高の「おもてなし」


 放浪の俳人・種田山頭火は曹洞宗(禅宗の一派)に僧籍を持つ人でもあった。
その彼が放浪の旅に終止符を打ち、山口県小郡の農家の廃屋に落ち着いたのを知って、友人の大山澄太さんが訪ねた。年末の寒い日、山頭火は托鉢で戴いた米で、ご飯を炊いて待っていてくれた。
好物の酒を酌み交わし、夜更けまで文学や宗教の話をして、いよいよ寝ようかという段になった。
そこで突然、山頭火が「しまった」と言った。
 客人用の布団がないのだという。しばらくして山頭火は、「わしは君が泊まってくれるだけで嬉しいから、寝ずに起きちょる。わしの布団で寝てくれ」と言って床を延べてくれた。
が、その布団は薄いうえ、子供用で丈も短かった。「寒くて眠れないよ」と言うと、オロオロとしながら山頭火は、ありとあらゆるものを布団の上にかけてくれ、蓑虫のようになった上に「重いと温かい気がするだろうから」と机まで乗せた。
 明け方、槍のように入ってくる隙間風に目を覚まし、脇を見ると、座禅を組んだからだを屏風代わりにして、客人を風から守っている山頭火がいた。澄太さんは、思わず仏像のような山頭火を拝み、男泣きに泣いたという。
一晩中寝ずに客を寒風から守った、ひたむきな「無所得行」には心うたれる。人が見ていようがいまいが、なすべきことを、ただひたすら実践したいものである。